2015年 12月 19日
森 奈保美さん ー期待される素晴らしい有田焼絵付女流作家 ー |
有田九州陶磁文化館で開催されましたが
惜しまれつつ 12月6日に終了しました。
多くの方々に明治時代に有田で作られた
有田焼の超絶の美に対して 驚きと感動を
与え 来年も全国を巡回しますが 是非一人でも多くの方々に
ご覧いただきたいと念じております。
今の有田で 明治伊万里《明治有田》のような美しい手描きの
有田焼を見ることができないと
有田焼ファンの方々が
今回開催の間 我ギャラリーにお見えいただきました。
明治時代有田で作られ 海外に輸出された明治伊万里を蒐集している
ギャラリー花伝にお越しいただく一番多いお客様のお声です。
『有田焼ってこんなに素晴らしいんですね』
『この美しいお皿は何焼ですか❓』
『昔このような素晴らしい有田焼ができたのに何故今できないのですか❓』
有田焼の特徴は赤絵です。
ひとつひとつ丁寧に手描きされている有田焼が
今の有田で少なくなってきたことは否めません。
有田焼の様式にあくまでもこだわり
決して信念を崩さず手描き製法を
継承続けておられる柿右衛門窯 今右衛門窯 のご姿勢に救われますね。
皆様のお声に私共が自信を持ってご紹介させていただいているのが
女流絵付作家森奈保美さんです‼️
私共が長年に亘り信頼してお付き合いさせていただいている奈保美さんを
本日はご紹介させていただきます。
明治伊万里復刻事業でもご尽力いただいた
絵付作家 森奈保美さんは
有田の窯業大学校で学び 有田の窯元さんで修行を重ねられ
現在 ご実家のある大分で 作陶を続けていらっしゃいます。
1970年生。 手びねりのインストラクタ―を経て有田窯業学校絵付科に入学 。 上絵付と下絵付ができ高い技術を誇る数少ない絵付師。 2006年 幻の名品といわれる明治中期の有田焼【明治伊万里】の復刻事業に抜擢され、細い筆先で極限的に細密に描かれる紋様の美しさに 専門家も絶賛。有田の特徴である赤絵作家の第一人者。
明治伊万里研究家の庵主が 有田焼赤絵作家さんで
最も信頼して共に歩んできた森奈保美さん
花伝造のインテリア寿壺にも関わっていただき
手元供養壺and箱は全て森奈保美さん作です。
ー 花伝オリジナル 好評のインテリア寿壺ー
奈保美さんは 実力があられるのに、謙虚過ぎるくらい謙虚。
なかなか表に出ようとされないのです。
世渡りが不器用なところもあられますが、その実直さ誠実さ 律儀さ そして優しさは
作品に表れ 人びとの心を魅了する不思議な力があります。
作家さんの中には 時折 人としてのルール 道義 倫理観を
私利私欲のために見失う方もいらっしゃるようですが
奈保美さんは その人としてのルールを決して外さない
正義感が強く曲がったことが嫌いな作家さんです。
ある雑誌に奈保美さんを紹介された記事をご覧になり
展示がギャラリー花伝と記してありました。
発刊と同時に 有田の商社の方からお電話をいただき
森さんを是非紹介して欲しいとのことでした。
すぐに連絡し喜んでくれると思いきや
『お断りください。 商社でもあるギャラリー花伝に訊くことは御社に失礼です。
雑誌を読んだからと言って 直接作家に交渉することは
ルールに違反しています』とのことでした。
有田でひとり暮らしをしている時で
決して豊かな経済状態とは言えない時で
私共は少しでも収入になって欲しいと願って
お伝えしたのですが...,,..
今の世の中 商社で紹介して展示したり お客様を作家さんや窯元さんに
お連れして紹介したら 名刺交換され 次は 商社を通さず
作家さんが直接 そのお客様と お付き合いをされ 商売に繋げる方々もいらっしゃる中
本当に人としての道筋をきちんと通される森さんに 更なる信頼を得るのは当然です。
このようなことは一度や二度ではなく
そんな人間性の豊かさは 作品にもしっかり反映されています。
裏表が全くなく嘘がつけない
正義感が強く.....
このような森さんと庵主との共通点が響きあうのでしょうか....
庵主は奈保美さんの実力に早くから着眼し
厳しい導きに 庵主の明治伊万里に対する熱い想いを
深く理解していただき、 明治伊万里復刻事業を初め
花伝オリジナル作品にはほとんど関与いただいています。
有田焼創業400年を来年迎えるにあたり
このような作家さんの存在を 明治時代 世界を魅了した有田焼のように
国内はもちろん世界の方々に知っていただきたいと
心から願っています。
国際的にご活躍の前谷裕一さんがプロデュースされる企画に
作家さんや窯元さんのご紹介のご協力させていただいておりますが
東京ウエスティンホテルでのイベントの時
有田からも 作家さん達を紹介させていただく中で
自信を持って推薦させていただいたのが
◼️
ウエステンホテル東京 20012年 9月13日(木)~10月1日(月)、ウェスティンホテル東京2階にあります日本料理「舞」にてアートイベント【伝統とモダンが織りなす「有田」と「唐津」】が開催されました。 注目すべき2名の若手伝統工芸作家さんにスポットをあて、素晴らしい作品の数々を日本料理「舞」店内および、 2階ホワイエにて展示いたしました。 また、会期中は2名の作家さんの素晴らしい器による日本料理の会席のコースが登場。斉藤料理長の繊細なお料理と共に「有田焼」森奈保美氏、「唐津焼」矢野 直人氏の 技と美意識を 存分にご堪能いただきました。前谷は、このアート展の空間演出と、プロデュースを担当。季節の植物とのコラボレーションを楽しんで頂き、 大好評のうち終了致しました。ありがとうございました。 ( 前谷裕一氏記 ) 【作家ご紹介】 ■ 有田焼・赤絵染付 森 奈保美氏◼️
森奈保美さんと唐津焼の矢野直人さんは
作品はもちろんですが 人間性も含め 自信を持ってご紹介させていただきました。
ですが このお二人は 決してご自分から そのプロデューサーとも
直接コンタクトも取ろうともなさらず あくまでも道を貫かれ
地道に陶芸活動をなさっています。
だからこそ
私達商社であるギャラリーは このような
『美しき人』
をひとりでも多くの方々に
知っていただきたいとの想いの中 私共が出来る限りではございますが
『一隅を照らす』 その作家さん達を ご紹介させていただきたいのです。
本物の方は目立たない 目立とうとしないと
ある高名な学者さんがある雑誌に著しておられたが
森さんを見ていると この言葉を思い出します。
共に歩んできた 明治伊万里の世界
明治時代の有田の陶工さん達の魂が 響き合う 稀有な作家さんです。
◼️ 追記◼️
ご一緒された矢野直人さんもご紹介させていただきます。
by kadens
| 2015-12-19 06:24
| 明治伊万里